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真空ポンプのオーバーホールとは?すべき時の判断基準と修理との違いを解説

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真空ポンプは工場の稼働を支える重要な設備ですが、「最近、真空の上がりが悪い気がする」「なんだか音が変わったかも…」といった違和感があっても、日々の業務に追われて、ついつい様子見をしてしまうことってありますよね。

ですが、真空ポンプの不調はある日突然「ライン停止」という形でやって来るかもしれません。

この記事では、真空機器の導入相談からメンテナンスまで幅広く行っている真空のプロが、オーバーホールと修理の違いや、オーバーホールを実施すべきタイミングについて解説します。

真空ポンプのオーバーホールとは?すべき時の判断基準と修理との違いを解説

 

オーバーホールとは「性能を新品状態に戻す」こと

「オーバーホール」というと、「分解掃除」のようなイメージを持たれることがありますが、実際は清掃以外にも様々な作業を行うことが多いです。

単に汚れを落とすだけでなく、摩耗した部品を交換し、各部の隙間(クリアランス)を再調整することで、ポンプの性能を新品同様の状態まで回復させることが目的です。

一般的な作業工程

整備工場やメーカーでは、以下のような手順で作業を行います。

  1. 完全分解
    部品単位まで分解します。
  2. 洗浄
    内部のスラッジ(汚泥)やカーボンを徹底的に除去します。
  3. 部品交換
    Oリング、ガスケット、ベーン(羽根)、ベアリングなどの消耗品を全交換します。
  4. 組立・調整
    1/100mm単位の精度で組み上げます。
  5. 性能試験
    真空度、電流値、振動などが基準値に戻ったかを確認します。

オイル交換などの日常点検は重要ですが、それだけでは内部部品の摩耗は防げません。
長く使い続けるためには、定期的なオーバーホールが不可欠です。

修理とオーバーホールの違いとは

修理とオーバーホールの違い

ポンプが動かなくなった時に行うのが「修理」、動いていても計画的に行うのが「オーバーホール」です。それぞれの違いを整理しました。

項目 修理(事後保全) オーバーホール
タイミング 故障発生後 計画的に決めた時期に
作業範囲 壊れた箇所のみ交換 全消耗部品の交換・洗浄
コスト 一回は安いが、頻発するリスクあり まとまった費用がかかる
メリット 最低限の復旧で済む 突発的な停止を防げる

突発停止を防ぐなら「オーバーホール」

「修理」はあくまでマイナスをゼロに戻す作業です。
一箇所を直しても、他の部品も同じように劣化しているため、すぐに別のトラブルが起きる可能性があります。

生産ラインを止めたくない場合は、計画的な「オーバーホール」をおすすめします。

オーバーホールを検討すべき不調のサイン

以下のような症状が出ている場合、ポンプ内部の劣化が進んでいます。
放置すると高額な修理費用がかかる「焼き付き(ロック)」につながるため、早めの対処が必要です。

💡真空ポンプの不調のサイン

  • 真空到達に時間がかかるようになった
  • 「ガリガリ」「キンキン」という金属音がする。
  • 振動が大きくなった。
  • オイルがすぐに黒くなる、または減りが異常に早い。
  • 白い煙(オイルミスト)が常に出続けるなど、異常な排出がある。(低真空で動作中にオイルミストが出るのは正常です)
  • 以前よりも本体が熱を持っている。

    実施時期の目安は、稼働時間や環境で決まる

    オーバーホールの時期は、メーカーの取扱説明書には「1~2年ごと」や「稼働5,000〜8,000時間」と記載されていることが多いです。
    あくまで標準的な使用環境での目安となりますので、もし以下のような過酷な環境で使用している場合は、メーカー推奨期間よりも早めのメンテナンスも検討しましょう。

    💡オーバーホール推奨環境の目安

    • 24時間稼働している場合
      稼働時間が長いため、当然劣化も早くなります。
    • 水蒸気や薬品を吸引している場合
      水分や薬品はオイルを劣化させ、内部の腐食を招きます。
    • 粉塵を吸引している場合
      粉塵が研磨剤のように作用し、内部部品を削ってしまいます。

      真空ポンプのオーバーホールができない場合はどうする?

      長く使用しているポンプで問題になるのが、
      「メーカーのサポートや部品供給が終了していて修理できない」というケースです。

      修理不可の場合の解決策

      修理ができない場合でも、ラインを止めるわけにはいきません。
      そんな場合は、以下の方法をご提案しています。

      💡オーバーホールができない場合の三弘エマテックでのご提案例

      1. 後継機種・互換機への更新
        一番確実なのは、新しいポンプへの入れ替えです。
        最新の機種は省エネ性能が高く、電気代の削減にもつながります。
        他メーカー品も含め、お客様の環境に合わせた、最適な置き換え案をご提案いたします。
      2. 整備済み中古機の活用
        「新品を買う予算がない」「急ぎで代替機が欲しい」という場合は、状態の良い中古機をご案内できる場合もございます。

      真空機器の販売だけでなく、導入前のご相談から、精密な計測業務、修理・整備・メンテナンスまで承っておりますので、お客様の現場の状況に合わせたベストな解決策を一緒に見つけ出すことを得意としています。

        今のポンプをあと何年使いたいかで判断しましょう

        真空ポンプ

        オーバーホールと修理の違いや、メーカー対応が終わった際の対策をお伝えしてきました。
        修理は事後対応、オーバーホールは性能を新品同様にリセットする、計画的な予防策です。

        修理かオーバーホールか迷った際は、今のポンプがとりあえず動けばいいのか、後数年は安定して使いたいのか、稼働時間や環境が過酷かどうかで判断してみましょう。

        ポンプの不調は、現場の担当者様にとっては非常にストレスのかかる問題です。

        三弘エマテックでは、真空機器の総合商社として、「こんなことで困っているんだけど…」といったご相談から、機器の選定、メンテナンスまで、あらゆるご相談を承っております。

        取扱いメーカー200社以上、販売台数17,000台以上の実績と経験で最適な改善策をご提案いたしますので、真空に関する疑問や導入のご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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